当ページでは、「通信制高校に入るにはどうしたらいい?」という疑問をとことん解決します。
中3の進路面談や高校の進級面談で通信制高校を検討していると担任の先生に伝えると、「?」となるケースがまだまだ多いです。
多感な時期の子供の進路で誤った理解で通信制高校に入学するのは危険です。
私はこれまで1500名以上の生徒や保護者の方へ通信制高校についてお伝えしてきました。
そこで今回は通信制高校に入るにはどうしたらいいかを解説します。
入学条件、転入と編入の違い、そして転編入、新入学別での入学手順について詳しくお伝えします。
ぜひゆっくりとご覧ください。
通信制高校の入学条件で気をつけたい広域制と狭域制
通信制高校を選択するケースは非常に増えてきています。
例えば中学生活が思うように行かず不登校で、全日制高校に入っても行けるか不安な中学3年生の場合。
全日制高校に入学したが、部活や学習、人間関係につまづき、転校したい場合。
すべてをリセットしたい気持ちや学費が払うことができず高校を中退したけど通信制高校でやり直したい場合。
通信制高校にはそれぞれ、入学制度、転編入制度があります。
まず、すべての入学条件として年齢制限はないので安心してください。
通信制高校に入学する上で新入学、転入、編入、どの入試でも『中学校またはこれに準ずる学校を卒業した人・それと同等以上の学力があると認められた人』というのが要件があります。
そのため、中学3年生からもう一度学びたい高齢者の方まで幅広い年代が通信制高校に入学できます。
最も気をつけないといけないのが、入学検討している通信制高校が『広域制通信制高校』か『狭域制通信制高校』かという部分です。
通信制高校学では生徒募集に関する区域がそれぞれ異なります。
広域制:3都道府県以上の入学可能
狭域制:学校所在の県+隣接1都道府県
なぜ広域制と狭域制があるかというと、通信制高校にはスクーリング(面接指導)が必要なためです。
広域通信制高校では各地域にスクーリング可能な学習施設とセンターとの連携や、年に数日の集中スクーリングで本校に通います。
一方狭域通信制高校ではスクーリング施設である本校が近い特徴があります。
一般的には広域制は私立高校に多く、狭域制のほとんどは公立高校です。
広域制が良い、狭域制が良くない、ということはありません。
あなたやあなたのお子様が入学を検討してもこれらの制度によって入学条件に満たないと入学できませんので特に注意が必要です。
新入学(中3)で通信制高校に入りたい場合の手順
通信制高校は高校を転校する場合の学校というイメージをお持ちの方も多いかと思います。
しかし、中学校3年生から高校進学で通信制高校を選択するケースも増えています。
新入学で通信制高校に入りたい場合どうしたらいいかを以下の手順でお伝えします。
入学時期
新入学の入学時期は他の全日制高校、定時制高校と同じで4月入学となります。
中には中学生活で不登校経験などから進学意欲が沸かず、中学卒業しても進学先が決まらず春を迎えてしまったというケースも考えられます。
中学卒業後、どの学校にも進学が決まっていない場合、進学できるチャンスは次年度になってしまう可能性が非常に高いです。
ただ、そういった高校進学に意欲が沸かず入学するタイミングがギリギリの生徒もいるという場合も想定し、入学式が始まるまで入学時期を待ってくれる通信制高校もあります。
詳しくはすぐに資料請求した後、早急に相談会へ参加することをおすすめします。
学校への伝え方
中学3年生の場合、年間を通して数回の進路面談を担任の先生と行います。
夏休みには体験入学の参加を勧め、秋には希望校の学校説明会に参加し、12月頃からはじめる進路面談で志望校を決定していくスケジュールがほとんどです。
通信制高校の場合でも全日制高校と同じ流れで12月の進路面談で通信制高校へ進学したい旨を伝えましょう。
その場合は、必ず資料請求した資料を持っていくことをおすすめします。
まだ中学校には通信制高校の情報が少なく、またこれまで卒業生を何人も送った高校の資料は学校保存がしてありますが、通信制高校の資料は持っていません。
もし、1部しかない場合でも、学校の先生用のためにもう一部資料があると話が進みやすいためおすすめです。
また、私立の通信制高校ではAO入試や学校推薦がある場合もあります。
その場合、全日制高校よりも早く入試時期が訪れる可能性もあるため、進路面談より早く入試があることを担任の先生にお伝えする必要があります。
詳しくは希望の通信制高校への体験入学や学校説明会にて、入試方法についてお聞きください。
入試前の準備物
まず、あなたは通信制高校の資料には募集要項がついている場合がありますが、その募集要項内に入っている入学願書を用意します。
学校側の資料として準備するものは『調査書』といわれる、あなたの内申点や学校生活の記録について書かれた書類を用意してもらいます。
調査書については、全日制高校でもどうように受験で用意するものになります。
特別なものでないので学校の先生もすぐに用意してもらえるのでご安心ください。
入試内容について
新入学で通信制高校に入る場合、書類選考から面接試験がメインで、学校によっては作文などを取り入れているケースもあります。
面接では原則、通信制高校の学校の仕組みをきちんと理解しているかということを中心に質問されます。
生徒と一緒に親が同伴して面接に立ち会う場合もありますが、同様に学校の仕組みについて理解されているか確認されます。
また、生徒の特徴について、大きな病気や怪我、学校生活で不安なことを聞かれます。
お子様が学校にも通えなかった不登校経験なども正直に話すことをおすすめします。
転入(高校生)で通信制高校に入りたい場合の手順
転入とは、在学中の高校から通信制高校に入学することをいいます。
現在の学校を辞めて入学する編入とは違いますので間違えないようにしましょう。
転入の場合、通信制高校へ単位を持ってこれるメリットがあるため、退学する前に通信制高校への転校を検討しましょう。
ここでは、転入で通信制高校に入りたい場合どうしたらいいかを以下の手順でお伝えします。
入学時期
転入の場合、入学時期はいつでも可能と言われています。
今通っている学校から籍を変わるということなので、物理的にはいつでも可能ということになります。
年度の途中で転校する場合おすすめなのは圧倒的に4月で、あまりおすすめでないのは2月、3月です。
4月がおすすめな理由は、他にも転入してくる生徒がいるため同時期にスタートする仲間ができやすいからです。
反対に2月、3月の年度末の転入に関しては、もう在学中のテストなどが終わり単位認定がされるのであれば4月転入にするべきです。
ただし今の学校で今年度の単位が修得が難しい状況であれば、早めに転入しましょう。
転入先の通信制高校で今年度の単位を少しでも取得したほうが卒業までの期間が変わる可能性があるため得策です。
学校への伝え方
通信制高校に転入したい場合どうしたらいいかというと、担任の先生もしくは生徒指導などの先生と面談し転校の旨を伝えます。
その際、必要な書類など準備してもらう必要があります。
転入先の通信制高校のパンフレットや資料についてはあらかじめ持ってくとスムーズです。
もし1部しか資料がない場合は学校側に渡す分としてもう1部もっておくと良いでしょう。
公立高校より私立の全日制高校に通っている場合、転入理由など何度か面談が必要な場合もありますが、希望が強い旨を伝えれば転入が可能です。
ただし、年度の終わりがけで現学校で単位の修得が可能な場合は3月まで在籍し4月に転入するという手続きをしてもらうようにお願いしましょう。
そうすることで転入先の通信制高校にこれまで修得した単位を引き継ぐことが可能です。
入試前の準備物
通信制高校に転入する場合に必要なものは、転入先の学校の入学願書と今通っている学校に転学照会と在学(在籍)証明書、そして成績単位修得証明書を準備してもらいます。
転学照会とは「○○学校」から「××学校」へ転入をしたいのでという案内文というイメージです。
そして転入希望の生徒が在学しているという証明をする書類(これを在学証明書といいます)と、これまで学習してきた成績について単位がどれだけ修得できているかを証明する書類(これを成績単位修得証明書といいます)を添付してもらい入試前の準備物は完了です。
新入学に比べると入試前に準備してもらう書類が学校側に多いのが特徴です。
転入学の場合には早めに手続きしてもらうように対応してもらった先生に伝えましょう。
入試内容について
転入の場合の入試内容は書類審査から面接という学校がほとんどです。
新入学と同様に通信制高校の仕組みが理解されているかを質問されますので、当ページおよび疑問に思う点は確認していってください。
また大前提として「なぜ転入したいと思ったのか?」という質問は必ずされます。
不登校になってしまった原因や、思っていた学校と違っていた場合、正直に面接官に伝えることをおすすめします。
なぜなら、せっかく転入した学校で生徒が心から楽しめる学校ではなかったとなると学校を転校したことに後悔するからです。
万が一正直に話をして不合格になったとしても、あなたの理想を叶えることができる通信制高校への転校を目指しましょう!
編入(退学者)で通信制高校に入りたい場合の手順
編入とは、通っている高校を途中で退学した人が新たに通信制高校に再入学したい場合の制度です。
年度途中で学校を転校する転入とは違いますので注意してください。
例えば高校1年生の年度半ばで中退してしまうと、それまで学んできた単位の修得はありません。
そのため単位を引継ぎできないというデメリットもあります。
もし、いったん学校を辞めようと思っている場合は理由によっては他の学校へ転入させてもらえる可能性もあるので、今一度退学手続きを止めておくべきです。
では、編入で通信制高校に入りたい場合どうしたらいいかを以下の手順でお伝えします。
入学時期
編入の場合、通信制高校の入学時期は原則4月、10月が多いようです。
なぜなら、転入と違い編入は学校の在籍がないため、新入学生と同じ時期の4月入学から学習をスタートさせる学校がほとんどだからです。
中には前期・後期制によって10月入学が可能な学校がありますが、卒業は9月になります。
近年では7月、1月編入学可能な学校や随時といっている学校もあるため詳しくは学校に直接お問い合わせるのが一番です。
学校への伝え方
学校を中退したのだから前通っていた学校には何も伝えなくていいのでは?
と思われる方も多いかと思いますが、中退した学校へ新しく通信制高校に通う場合も伝える必要があります。
それは、転入と同様に成績単位修得証明書を提出しなくてはいけないからです。
例えば高校2年生で退学した場合、1年次に修得した単位はあるはずです。
通信制高校に編入学した場合は、1年次に修得している単位を引き継ぐことができます。
74単位から1年次に修得した単位を引き、残りの単位を修得することで高校卒業資格を取得できます。
入試前の準備物
通信制高校に編入する場合、入学願書と前述した通り成績単位修得証明書が必要です。
そのため、退学した学校に問い合わせ成績単位修得証明書を作ってもらう必要があります。
通信制高校によっては学校指定の成績単位修得証明書の提出を求められる場合があります。
なので、資料請求は1部ではなく学校用に2部用意しておくことをおすすめします。
入試内容について
転入の入試同様に、書類審査からの面接試験を入試内容にしている学校がほとんです。
新入学、転入同様に通信制高校の仕組みについて確認されます。
転入と大きく違う点は「なぜ学校を辞めてしまったか」という理由を聞かれます。
もっと踏み込んだ言い方をすれば、「学校を(自ら)辞めたのか?」「学校を辞めさせられたのか?」という質問をされる場合もあります。
どちらの場合も素直な回答が求められます。
今の時代、名前が出ていなくともツイッターをはじめ、インターネットで情報を閲覧することが可能なため、まったくのデタラメを言ってしまうのは面接官へ印象が悪いためおすすめできません。
新入学・転入・編入で入学できず不合格になる人は
原則、通信制高校の入試は「落とす面接はしない」ことがほとんです。
しかし、100%合格できるかというと違います。
結論を言うと、新入学・転入・編入どの入試でも不合格になる人は「学校の理解が乏しく、入学しても卒業ができないであろう人」です。
例えば、広域制通信制高校には集中スクーリングがあり、その期間は必ず通学しなくてはいけません。
しかし、スクーリングには絶対に参加できないという入学希望者がいた場合、せっかく入学しても卒業は絶対にできないため不合格対象になります。
最近ではどの通信制高校でも卒業率についてはアピールしたい特徴の1つです。
その分入試の際に学校の仕組みを生徒や保護者に理解や賛同がない場合は卒業できる可能性がグッと減ってしまうため、不合格になる場合があります。
\無料で一括請求できるサイト/
まとめ:転入・編入・新入学で通信制高校に入学しよう
転入、編入、新入学、どの入学方法にしてもすぐに入学できるというわけでありません。
しかし、不登校傾向にある生徒や、多感な時期の中高生は熱しやすく冷めやすい傾向があります。
思い立ったらすぐ行動できるように、いくつかの通信制高校の資料は準備しておき、思い立ったときにすぐに子供に見せられる状況を作っておきましょう。
もちろん、学校に行くのは生徒(子供)ですが、親も一緒になって手続きなどをサポートしていくことをおすすめします。
ここまでは、通信制高校の新入学、転入、編入別に学校入り方手順についてお伝えしてきました。
次のステップ3として『通信制高校の選び方』についてお伝えしましょう!
あなたやあなたの子供にぴったりな学校選びについて、ぜひご参考下さい。
ステップ1:通信制高校の本当のメリット
ステップ2:通信制高校に入るには
ステップ3:失敗しない通信制高校の選び方
ステップ4:通信制高校卒業後の進路
ステップ5:通信制高校のよくある質問
ステップ6:高校辞めたいあなたへ後悔しない選択肢