通信制高校には、卒業要件のひとつにスクーリング参加という条件があります。
とはいっても、通信制高校のスクーリング行きたくない。
スクーリングに行けない事情がある場合や、スクーリングを欠席してしまったらどうなるのか。
スクーリングの授業で体育ってやらなくてはいけないのが辛いなどなど…。
私もこれまで、通信制高校の中の人としてスクーリングに参加してきました。
当記事は、スクーリングに行けない場合についての対処法を中心に解説します。
通信制高校でスクーリングなしの学校はない
学校に行けない、行きたくない生徒もいます。
体調が悪くてスクーリングに参加できない、集団行動したくない、芸能活動が優先で参加できない。
そんな理由で、スクーリングなしの通信制高校を検討している方もいるかもしれません。
しかし、原則スクーリングなしで通信制高校は卒業できません。
そもそもスクーリングとは、学校教育法が定めた高校の卒業資格を取得するための要件のひとつです。
スクーリングのほかにレポートの提出、単位認定試験が卒業には必要です。
スクーリングの形は通信制高校により違いますが、結論、スクーリングは参加しなければ卒業することはできません。
ただし、特別な事情でスクーリングに参加できない生徒を視聴報告レポートでスクーリングの時間数を減免することができます。
これらを学習し、レポートを提出することでスクーリングの一部に替えることが認められています。
スクーリングの基本は登校ですが、放送視聴によるスクーリングと取り入れている学校は増加傾向にあるため、これからスクーリングはさらにチャレンジしやすい環境になります。
もう少し厳密にいうと、スクーリングは3年間で30時間以上の特別活動を行わなくてはいけません。
特別活動とは、全日制高校でいうホームルームや行事(例えば体育祭、文化祭、修学旅行、職業体験など)と同じようなものです。
それらの時間を踏まえても、全日制高校よりも出席時間が圧倒的に少ないのが、通信制高校のスクーリングです。
通信制高校のスクーリングに行きたくないと思ったら
それでもスクーリングに行きたくないと思ったら、同じ気持ちの人を見てみましょう。
今日は体育スクーリングで卓球やってるー意外と楽しいかも。 pic.twitter.com/ocYD5MBzuZ
— ののいら (@vavmwVkCoHtzDrW) October 12, 2018
~去年スクーリングに行ってわかったこと~
ぼっちでもいける
むしろぼっちの方が気を使わなくて済む先生のノリ好き
先生ひとりひとりが優しい
あやのん先生可愛すぎ
カップルが授業中イチャイチャしてた
ぼっちの僕に話しかけてくるやつがいる
(意外とスクーリング楽しかった。)
— ゆな (@yuna_v_v_syu712) May 31, 2018
ツイッターやインスタグラムなどで、「○○高校 スクーリング」と調べると、意外と楽しかったなどの投稿があります。
意外と楽しかった、ということは同じく行く前は憂鬱だったり楽しみでなかったはず。
それでも、楽しんでスクーリングに行けた人もいると思うと、行きたくない気持ちが和らぐかもしれません。
集団行動が苦手、行事が苦痛でもたった数日、数時間のスクーリングで卒業できます。
なので、全日制高校と比較すると出席は圧倒的に少ないくて済むんだと考えてみましょう。
通信制高校のスクーリングを欠席したらどうなるの?
通信制高校の場合、スクーリングを万が一欠席しまったら、レポート提出をしていてもその科目の単位が取れない可能性があります。
必修科目の単位が修得できない場合、卒業できない場合もあります。
原則、全日制高校は出席日数が足りなくなってしまうとすべての単位が取れなくなってしまいます。
しかし、通信制高校はスクーリングを欠席した場合、振替して参加できる場合もあります。
欠席するとすぐに退学になってしまうから不安。
卒業できない…などと不安になることはありません。
限られてはいますが、スクーリングを欠席しても単位修得や卒業できるチャンスはあります。
それでも通信制高校のスクーリングに行けない場合
それでもスクーリングに行けない場合、スクーリング登校日が少ない学校を選択し直す方法もあります。
週1回程度通学の学校や、1年に一回の集中スクーリングで終了の学校、年20日のうち不定期に登校して指導を受ければ良い高校もあります。
本校での集中スクーリング
通信制高校で本校が北海道や沖縄などに設立されてる学校では、1年に1回本校でのスクーリングを行います。
近隣のキャンパスに通う生徒や自宅学習の生徒が宿泊を伴い終日本校でスクーリングを行います。
本校での集中スクーリングのメリットは1年に1回だけ。
2泊3日や3泊4日のスクーリングがほとんどのため、他に学校に登校しなくてもよく集中的にスクーリングを済ませることができます。
数日で特別活動時間を取得できるカリキュラムが学校で組まれているので安心です。
集中スクーリングのデメリットとしては参加できなかったら単位が修得できない恐れがあるということです。
スクーリングに行きたくない、行けない、病気で欠席してしまうと最悪その日に行われた特別活動時間の単位が取れない場合もあります。
週1日~週5日スクーリングの通信制高校も有り
全日制高校と比較し毎日登校ではありませんが、平日スクーリングを行っている通信制高校も有ります。
取得単位ごとに授業を受ける必要時間数が文科省で定められており、それをクリアするため平日に時間割を組んでスクーリングを行っている学校もあります。
メリットは、集中スクーリングではないので定期的に通うことで単位が修得できます。
また、全日制高校よりも通学日数は少ないため、通いたいけど通学に不安がある生徒にとってはおすすできるスクーリング方法です。
反対にデメリットとしては、コツコツ通わないと単位が取れなくなってしまいます。
スクーリングが少ない通信制高校をピックアップ
前述した通り、学校のシステムによりスクーリングの日数は違います。
年1回の集中スクーリングで卒業できる、もしくは少ないスクーリングで済む通信制高校の代表をピックアップしました。
NHK学園高等学校
例えばネット学習コース・ベーシックコースであれば、月1~2回のスクーリング。
ネット学習集中コースであれば、年4日の集中スクーリングが必要です。
また、不登校生向けのネット学習Do itコース(年5~10日)もあり安心です。
実施会場は、東京、札幌、盛岡、仙台、名古屋、大阪、福岡など全国規模。
なので、ご自身の近い地域でもスクーリングが可能か、資料請求で調べてみましょう!
ルネサンス高等学校
e-sportも積極的に学べるルネサンス高等学校。
ルネ高では、茨城県、愛知県、大阪府のご自身の近隣地域で、年4日の集中スクーリングが特徴です。
※大阪はスクーリングは3日で最短です。
宿泊型なら男女別スクーリングや、親子スクーリング、成人スクーリングと選択でき、日帰りでのスクーリングも可能です。
スクーリング日数の少なさだけでなく、チョイスできる選択肢が幅広いのがルネ高の特徴です。
第一学院高等学校
第一学院高等学校は、通信と通学でスクーリング日数が変わります。
通信タイプなら、宿泊を伴う年4日間の集中スクーリング。
通学なら、宿泊を伴わない週1~5日通うタイプから選択できます。
集中スクーリングは茨城県高萩市、兵庫県養父市で参加できます。
通学タイプなら、スクーリングが可能なキャンパスが全国主要都市を中心に52もあります。
近くのキャンパスでスクーリングできるか確認してみましょう。
N高等学校
N高等学校のスクーリングはネットと通学でスクーリング日数が変わります。
ネットコースは年5日、沖縄県伊計島に宿泊もしくは、宿泊なしの全国11都市でのスクーリングが可能です。
※東京、札幌、仙台、新潟、名古屋、大阪、広島、福岡、沖縄など
通学タイプなら週1~5日から選択でき、通学場所は東京、大阪、横浜、大宮、千葉、名古屋で行えます。
学費のこともあるため資料請求は必須
これらの通信制高校は、スクーリング日数が少なかったり、イーラーニングが進んでおりスクーリングが少ない学校です。
NHK学園高等学校は学費が安い、N高等学校は投資部など専門コースがあるなど各学校で特徴が違います。
一番は自分が「この学校のスクーリングなら行けそうだ」と自信を持てる学校を見つけることです。
複数の資料請求ができる、ズバット通信制高校比較などを利用し気になる学校の資料を見比べてみると良いでしょう。
まとめ
通信制高校のスクーリング行きたくない、行けないあなたへの対処法についてお伝えしました。
私が通信制高校で働いていた時は、スクーリングは生徒とより深く向き合える時間でした。
スクーリングに行く度、一部の生徒からこのような話をされました。
と諭していくうちに、克服していく生徒をたくさん見てきました。
スクーリングで、特別活動時間を終了した証書をもらう生徒たちの嬉しい顔たち。
そんな姿を見て、幾度となく折れそうな心を支えることができたのかな…。
といつも目頭が熱くなる思いをしていました。
保護者の方からも、
という言葉も頂き、スクーリングの大切さを学びました。
高校卒業の必須要件だからこそ、スクーリングは緊張感もあり、苦しい思いをする場面もあります。
しかし、卒業生と話をすると「また行きたい」という声をたくさん聴くのもスクーリングです。
ぜひ、あなたに合ったスクーリングが可能な通信制高校へ足を運んでください。
きっと、あなたならできる、変われます。
ステップ1:通信制高校の本当のメリット
ステップ2:通信制高校に入るには
ステップ3:失敗しない通信制高校の選び方
ステップ4:通信制高校卒業後の進路
ステップ5:通信制高校のよくある質問
ステップ6:高校辞めたいあなたへ後悔しない選択肢