中学校卒業したら声優になりたい。アニメが好きで声優に憧れ、中学生から将来声優を希望している人は多いでしょう。
声優になるには、特別な資格が必要なわけではありません。
超人気アニメの声優にはなりたくてもなれない、夢の仕事です。
中学生からいち早く声優になるには知っておくべきことがあります。
私は、声優養成コースのある通信制高校で働いていました。
卒業生にはプロの声優もいることから、これまでの経験で練習から進路まで大切だと思うことをこの記事にまとめました。
声優になりたい中学生、そして声優を夢見る子供を持つ親にはぜひお読みいただきたい内容です。
中学生から声優になれる?
中学生で声優になれる人はごく稀
- 田中真弓…短大卒→劇団→23歳で声優デビュー
- 宮野真守…劇団(子役)→高3年で声優デビュー
- 沢城みゆき…オーディションで受賞→中2年で声優デビュー
中学生から声優になるのは、ごく稀なケースになります。
実際に、沢城みゆきさんは演技経験もないながら、新人声優オーディションから中学生でデビューしています。
しかし、中学生で華々しく声優としてデビューし活躍している人は少数です。
田中真弓さんや宮野真守さんなど、有名声優でも劇団や子役を経て声優デビューを果たしています。
なれないことはないが、非常にレアなケースといえるでしょう。
中学生の声優に求められるスキル
そもそも声優に求められるスキルが中学生には備わっていない可能性が高いことも、中学生から声優になるのが稀な理由です。
声優は「声の役者」なので、演技力が求められます。
中学生をキャスティングする場合、中学生らしい自然な演技かつ中学生離れした表現力も求められます。
素直な演技を出したいという意向であれば、素人にも声がかかることがあるかもしれません。
しかし実際には子役として基本的な演技ができ、アフレコなど音入れの経験がある人の方が好まれるというのが制作者サイドの本音でしょう。
それでも中学生から声優になる方法
狭き門ということがわかった声優業界ですが、それでも中学生から声優デビューしたいと強い意志の人へ声優になれる方法を3つ紹介します。
オーディションに合格する
新作アニメやゲームといったオーディションで合格すれば、声優デビューを果たすことができます。
日々オーディション情報をチェックしながら応募し、数をこなしていってオーディションの座を勝ち取りましょう。
オーディションには年齢制限などもあるので、詳細を必ず確認することと、自分の強み(例えば中学生なら幼い声が出せるなど)を活かせるオーディションへ積極参加していきましょう。
中には悪質なオーディションがある場合もあります。
必ず保護者の方と相談し、オーディションを受けるようにしましょう。
劇団に所属する
声のお仕事は演技力が求められるため、劇団に所属して演技力を磨いていくのもひとつの手です。
演技力や表現力が身についていけば、いざ声優になれるチャンスが来ても実力を発揮できるようになれます。
劇団員として芸能界に入ることになるので、映画の吹き替えやアニメ声優のオーディションなどの情報収集にも使えます。
花澤香菜や三瓶由布子も子役出身ということで、声優になるには遠い道のりという訳ではありません。
声優養成所から所属になる
声優への道のりは、声優養成所に入所し所属になることが王道です。
声優養成所の中には中学生以上で入れるところもあります。
中学生でも入れる声優養成所に通うことで演技力を磨き、オーディションに合格して声優デビューする方法もあります。
声優になるために家で出来ること
声優志望の中学生は、声優になるために家でできる練習など何をしておけばいいでしょうか。
総じて言えることは、様々なことに興味を持つことです。
声優はなにより演技力。
演技の幅を広げるためには狭い視野ではなく色々な学びや経験が必要という視点を持って、幅広い知識を身につけていきましょう。
本を読む
本はたくさん読みましょう。台本を頭に入れるために活字慣れしておく必要があるのと、読解力を身につけるためです。
実際にアフレコをやってみると、想像以上に速いので活字を読むスピードがないとついていけません。
読解力も同様で、物語が進んでいくなかで感情を込めて演技する必要があります。
家で出来る練習方法の一つとして、声優やアナウンサーが発音・滑舌・演技すべてを学べるという「外郎(ういろう)売り」という練習法もあります。
読んで理解して発することで、演技の練習にもなります。
幅広く作品を観る
声優といってもアニメ声優だけをしている人はほとんどいません。
アニメ作品だけではなく、ドキュメンタリー番組や舞台や映画など、幅広いジャンルの作品を観ることを心がけましょう。
新しいジャンルへの挑戦は、演技力の幅も広げます。
決して、好きな声優さんの番組だけ見てを観ないようにしましょう。
あなたが声優マニアになりたいのならそれだけで構いませんが、声優になりたいのであれば広い視野は絶対に必要です。
学校の勉強をする
声優になるために、学校の勉強は必要な知識が込められています。
分かりやすいところでいえば、漢字は台本に出てくるので漢字は必要です。
文学という意味では、国語や英語はやっておいて絶対に損はないでしょう。
教科以外だと、グループワークのような授業も積極的に参加しておくべきです。
アフレコは個人プレイではなく、共演者との掛け合いで成り立ちます。
仲間と一つのものと創り上げる上で、学校の勉強や行事を通して基礎学力やコミュニケーション力を身につけましょう。
体力をつける
声優は常に体を使って大声で演技するので、体力がないともちません。
意外と知られてませんが、声優養成所や声優専門学校では授業で腹筋、背筋、腕立て伏せなど筋トレをやっています。
アニメ声優を志す人は体を動かしてこなかった人も多いので、今からでも体を動かす習慣作りが大切です。
学校でいえば、体育などはサボらずに積極的に参加。
家で出来る体力づくり練習は、腹式呼吸です。
全身で呼吸することを意識して、息を吸う際はお腹を膨らませ、吐く時はお腹をへこませる練習をしていきましょう。
常識を身につける
声優業界(芸能界)は体育会系気質で、先輩・後輩の関係が強い業界です。
挨拶、遅刻、ルールが守れない人は、どれだけ才能があっても次の仕事に呼ばれることはありません。
日頃から言葉遣いやルールを順守するようにしましょう。
そういった面では体力づくりと兼ねて運動部や習い事を始めるのも効果的です。
ダンスや歌、楽器でも興味があれば挑戦していきましょう。
オーディションで特技として発表できる利点もあり、おすすめです。
情報収集する
SNSやインターネットを使った情報収集も、中学生が家でできることのひとつです。
例えば声優としての経験がなくても、声優オーディションにチャレンジしてみるのもよいでしょう。
将来入りたい声優養成所の情報収集も学びの一つになります。
今の時代は積極的な行動や発信をすることで、一歩でも声優への近道になることがあります。
積極的に情報収集していきましょう。
中学生から声優を目指す上で注意すること
中学生から声優を目指すのは夢があってよいことですが、ここでは注意すべき点を紹介します。
声優になるために焦らない
声優といってもアニメ声優から映画のアテレコ、ナレーターと仕事の幅も広く、舞台や音楽など声優に求められるものも広くなってきています。
私がいた通信制高校でももちろんアフレコレッスンはありましたが、演技や体力づくり(ダンス)など幅広い授業を行っていました。
もちろん、声優プロダクションに所属になった卒業生も、どの授業にも熱心に取り組んでいました。
今は学びを絞らず、広く吸収する時期と考えていきましょう。
保護者に理解してもらう
家族の応援なしでは、声優になることはできません。
声優になりたいと言ったら、親に反対されるかもしれません。
一過性のものではなく、本気で目指したいという気持ちがあれば学びや情報収集など積極的に行い、家族に理解してもらえるような行動をすることが大切です。
それでも、声優になりたいけど親に言えないと悩む人には、こちらの記事をご覧ください。
親に応援してもらえるようになるにはどうしたらよいか、ヒントになる内容となっています。
プロから学ぶ
声優になるために、全てを独学で学ぶことはおすすめできません。
発声練習や筋トレなどはよいですが、本格的に学ぶには声優養成所や専門学校で教えているプロの先生に、基礎から教えてもらうほうが断然吸収できるスピードが速いです。
養成所や専門学校だと、現役で活躍している声優の講義を受けれる時間もあります。
本当に声優業界が、自分の思い描いている業界か確かめることもできます。
中学生から声優になるには進路はどうしたらいい
声優志望の場合、声優養成所に通いプロダクションの所属になればデビューできます。
資格ではないので高校に行かなくても声優になれますが、ほとんどは学校→声優養成所→プロダクションという道を通ります。
普通高校から養成所や専門学校
一般的な方法として全日制高校へ進学し、進路先で声優を学べる専門学校へ進学するという方法があります。
高校で声優を学ぶことは難しいですが、演劇部やダンス部がある高校で技術を高めましょう。
高校生からでも入れる声優養成所があれば、高校に在学しながら養成所で声優について学ぶことも可能です。
声優の専門学校なら、卒業者数33,795名の専門校『ヒューマンアカデミ』
- 少人数制クラス
- 現役プロ講師から直接指導
- 高い進路決定率
- 夜間クラスもあり在学中でも通える
日本中15都道府県で19校あるので、地元から通いやすい環境という面でもおすすめです。
高等専修学校
高等専修学校とは中学卒業生を対象に、調理師、理美容師といった国家資格を取得したい生徒など、職業教育を受ける学校です。
最近では、音楽や芸能などの学科をつくりエンタメやアートを学べる高等専修学校もあります。
現在は、大阪スクールオブミュージック高等専修学校、愛知芸術高等専修学校、横浜芸術高等専修学校、東放学園高等専修学校といった声優を学べる高等専修学校があります。
学校で声優が学べるメリットがある一方、高等専修学校は卒業しても高卒資格はもらえないという点には注意が必要です。
通信制高校
通信制高校は【レポート・スクーリング・試験】で単位を修得し、高卒資格を取得する学校です。
原則、自宅で学習するスタイルですが、学習を支援するサポート校を設置している通信制高校があります。
サポート校では普通科目以外の学習(例えば声優)など、独自でカリキュラムを作ることができます。
高校の卒業資格の勉強は最低限行い、声優の勉強を思う存分学びたいという人に向いてます。
通信制高校・サポート校についての説明は、こちらをご覧になると深く理解できますので、ぜひお読みください。
結論
ここまでをまとめます。
- 中学生で声優になれる人は稀
- 中学生から声優になる方法や練習法はある
- 声優になるために中学生から進路を決める
中学生から声優になりたい人にとっては、レアケースでしか声優になれないという厳しい現実的な話もありました。
しかし中学生から目指すことは、スポンジのような吸収力や若さという有利な面もあります。
声優になるには情報を収集し、行動することでしか道は開けません。
最も大きな点は進路で、いち早く学べる環境に身を置くことも検討していきましょう。
本気で声優を目指すなら、私は通信制高校や高等専修学校をおすすめします。
こちらの記事で詳しく解説していますので、読んでいただければ通信制高校で声優を学ぶ強みや弱みが分かります。
ぜひ、参考にしてみてください。