将来なりたい職業にもなっているプロゲーマー。
ゲーム好きな中高生を中心に、eスポーツの知名度も上がっています。
そんな中、eスポーツを学べる専門学校が続々と誕生しています。
専門学校といえば社会で即戦力になれるスキルを学べる学校ですが、eスポーツ専門学校の実態はどうでしょうか。
結論、eスポーツ専門学校は正しい理解がないと失敗し後悔します。
それでもeスポーツを学びたいあなたへ、通信制高校というeスポーツを学べる選択肢を解説します。
高校卒業後にeスポーツ専門学校に行くか迷っているけど失敗したくない中高生や、eスポーツに興味がある中高生の親にご覧頂きたい内容となります。
eスポーツ専門学校の実態
まずはeスポーツ専門学校の授業内容や学費、卒業生の就職状況など実態についてお伝えします。
開校して間もない学校もあるため、あくまでもここまでの実態となります。
プロゲーマーになれるのはごく一部
専門学校を経てプロゲーマーになっている人は、残念ながらほとんどいません。
どこのeスポーツ専門学校のサイトや資料を見ても、プロゲーマーを輩出している学校はないに等しいかもしれません。
そもそもプロゲーマーは、eスポーツの大会で輝かしい成績を修めてこそなれる職業です。
いわば実力の世界でなので、専門学校を卒業すればなれるものではありません。
専門学校を卒業したからプロになれるわけではないのは、アート系の専門学校(例えば音楽とかダンスなど)も同じ。
なので、そういう系統の専門学校という認識はもつべきでしょう。
本気でゲーマーになりたい生徒は少ない
eスポーツ専門学校の生徒にも、プロになりたい人と「ゲームができたらいいな」という気持ちで入学する人がいます。
専門学校には大学と違い偏差値もないので、本気でプロになりたい人からするとモチベーションにギャップを感じることでしょう。
授業内容もeスポーツだけでなくプログラミングなどゲーム創りにも触れる学校もあるため、進路変更する人もいます。
eスポーツに対し強い志がないと、モチベーションを維持できず無駄な学生生活を過ごすことになる可能性もあります。
就職先が少ない
eスポーツ専門学校の卒業後の進路として、よく書かれている職業についてピックアップしました。
- プロゲーマー(個人もしくはチームに所属)
- eスポーツ関連のイベントスタッフ
- ゲーム関連会社
- 映像関連会社
- IT関連会社
- ゲームライター
- ゲーム配信者
実態としてはプロゲーマーとして活躍しているのはほんのわずか、もしくはゲーム配信の収入も合わせプロゲーマーとして活動しているケースもあります。
卒業生の就職としては、広くゲームと関わる仕事として、ゲーム関連企業や映像を創る会社として業界を通じたeスポーツと関わっている人もいます。
専門学校=就職というイメージが強い親にとっては、少々不安といえる進路実績になるかもしれません。
学費が高い
専門学校の中でも、eスポーツ専門学校は学費が高いほうです。
学費の相場は平均して100万円~120万円/年といったところです。
ゲームといっても環境面が重視されるeスポーツ。
ゲーミングPCやゲーミングデバイスが生徒分確保されているため、その分の費用がかかります。
ゲーミングデバイスのアップデートもしていかないといけないため、費用は想像以上にかかっています。
また専門学校としては、実績ある講師の授業も取り入れないとけなません。
専門学校としては、授業行う講師代という経費も掛かります。
全国に数少ないeスポーツ専門学校のため、地方から進学すれば下宿代や交通費もかかります。
それらを合わせると、大学レベルの費用になる可能性もあります。
eスポーツ専門学校の闇
ぶっちゃけ、eスポーツ専門学校が闇だと言われる理由。
それは、設立した学校が「eスポーツがビジネスチャンス」と思っているからだと思います。
傍から見れば、専門学校からプロを輩出するのは厳しいです。
それなのに、ブームに乗ってeスポーツコースを立ち上げ、興味のある生徒を集ったものの、卒業生の末路としてプロゲーマーにはなれず関連企業への就職、もしくは全く違った先への就職になる。
でも、プロになるにはしっかり学んだうえで個人として大会で結果を残さないとなれない、プロゲーマーになるというモチベーションを維持できる人が少ない。
という実態を理解していれば、きな臭いと思うこともありません。
しかし、「入ってもプロゲーマーになれない」という部分だけが独り歩きしてしまうと、専門学校がeスポーツで稼ぎたいだけと思われ、闇と言われてしまうかもしれません。
eスポーツ専門学校はやばいのか
私が、もしも「eスポーツ専門学校はやばいか?」と聞かれたら、「eスポーツ専門学校に入ればプロなれる認識で進学を考えているならやばい」と答えるでしょう。
eスポーツ関連の仕事は日本でも飛躍が期待され、eスポーツ専門学校生出身者が関わる日も遠くはないと思っています。
そのうえでeスポーツ専門学校への進学を後悔しないためどうしたらいいかお伝えします。
プロゲーマーになる強い意志を持つ
「専門学校にさえ行けばプロゲーマーになれる」と他力本願の人は、eスポーツ専門学校へ進学しても失敗します。
専門学校で使えるものは使い、吸収できるもの全て学んでプロゲーマーになる、くらいの強い意志を持っている人こそ価値があります。
学校は教わる場所ですが、主体性を持つことも重要です。
モチベーション高く、自発的に行動していける人は後悔することもないでしょう。
eスポーツ業界に携わりたい
プロゲーマーになる道でなくても、eスポーツ業界を仕事として携わっていきたい人も、eスポーツ専門学校を選択して後悔はないでしょう。
eスポーツのイベントは、今後確実に増えていきます。
eスポーツ関連企業やイベントスタッフの採用は、eスポーツ専門学校卒業と言えば一目置かれる存在になるでしょう。
専門学校で得たプレイヤーとしての経験は、ゲーム実況やゲームライターとしての活躍の幅も広がるかもしれません。
何としてもeスポーツに携わりたいという強い意志があれば、失敗も後悔も少ないでしょう。
eスポーツは専門学校より前に高校で学べる
プロゲーマーになる強い意志や、eスポーツ業界での仕事に絶対に就きたい強い意志があれば、eスポーツ専門学校への進学で後悔はないでしょう。
しかし、専門学校への進学は少し不安だなという人(もしくは子供を持つ親)もいることでしょう。
eスポーツ専門学校への進学で失敗したくないのであれば、専門学校より前にeスポーツを学べる高等学校があります。
それが、eスポーツコースのある通信制高校です。
通信制高校は、全日制高校と同じ高校卒業資格を取得できる学校です。
通学日数が少ない分、専門的なことを高校から学ぶことができる柔軟なカリキュラムがあります。
その中で、いまeスポーツコースのある通信制高校が全国にあります。
通信制高校の仕組みについては、簡単に理解してもらえるよう別記事にて紹介しています。
合わせてご覧いただくことで、通信制高校をより深く理解できます。
通信制高校でeスポーツを学ぶメリット
eスポーツ専門学校への進学で失敗しないために、その前の高等学校(主に通信制高校)でeスポーツを学ぶメリットはどこにあるのでしょうか。
3つのメリットについて紹介します。
高校卒業後の進路を選択できる
一番のメリットは、進路変更ができるところです。
正直、専門学校でeスポーツを学び意思が強くなくゲーマーとしてもeスポーツ業界へも興味がなくなってしまったら、就職に困ります。
一方高校でeスポーツを学び、途中でプロゲーマーを諦めたりeスポーツへの意思が揺らいだりしても、卒業後の進路は別の専門学校または大学へとシフトチェンジできます。
早くからプロゲーマーの険しい道やeスポーツ業界の現実を見て後悔したとしても、進路変更しやすいのが高校で学べる最大の利点です。
本人の希望を尊重できる
専門学校だと卒業してからの就職先など不安に思ってしまいますが、高校であれば卒業後の進路選択に幅ができます。
なので、本人の好きという気持ちに素直に応援することができます。
親としては子どもの希望をできるだけ叶えてあげたいところです。
でも、社会人として就職できるかプロになれるか確実性が薄れる専門学校への進学は不安です。
eスポーツを学べる通信制高校であれば、プロになれなくても卒業後に別の専門学校や大学があると思えば、子どもの希望にも応えてあげられる余裕がでます。
将来を不安視する親に対しても、高校で学び万が一興味がなくなっても進学という道があれば、安心してくれるかもしれません。
社会で役立つ力を身につけることができる
eスポーツ専門学校で学ぶのは、ゲームだけではありません。
いま何かと問題になっているネット上のモラルやマナー、WEBコミュニケーションについても教えています。
リモートワークやネットを介した関りが急増している現代の中で、ネットコミュニケーションはこれから不可欠です。
こうした基礎的な学びは、専門学校より高校で学んでおくと、専門学校や大学でより高度なことを学ぶことができます。
全国にあるeスポーツを学べる高校はこちらの記事で紹介しています。
ご覧いただくことで、eスポーツを学べる全国通信制高校や入学する際の偏差値や学費など、eスポーツを学べる通信制高校を深く理解できる内容です。
結論
ここまでをまとめます。
- eスポーツ専門学校は進路が不安
- 強い意志があれば進学もOK
- 不安がある人は通信制高校で学ぶ
専門学校はどうしても先が就職になってしまうので、将来に対してのハードルが高くなってしまいます。
プロになれなかったり、eスポーツへのモチベーションが下がってしまうと先が見えず後悔しかなくなってしまいます。
そんな先への不安があるのであれば、通信制高校で高校からeスポーツを学べば、万が一モチベーションが下がっても進学へシフトチェンジできます。
でも、通信制高校ってどんなところかわからないし、高校でeスポーツを学ぶのもイメージしづらいですよね。
実際にこの記事では、eスポーツを学べる通信制高校へ進学した親の体験談を書いていただいています。
貴重な体験談になるので、興味のある方は合わせてご覧ください。