通信制高校に入学、卒業した生徒や保護者の体験談を集めている当カテゴリー。
今回は、通信制高校のダンスコースを卒業したお子様の保護者にお話を伺いました。
息子が中学生からプロダンサーになりたい、娘が高校辞めてダンスやりたい、と言われた親にリアルを伝える内容です。
体験談を語ってくださったのは、2012年に通信制高校ダンスコースを卒業したSさんのお母さん。
私が通信制高校ダンスコースで担任をしていたころの卒業生の保護者様でした。
当時のことを振り返りながら話も聞けて良かったです。
- 2012年に通信制高校卒業した娘の親
- 娘はテーマパークキャストに合格
- 現在はダンサー兼ダンス講師として活躍
保護者インタビュー
それではズバリSさんに詳しくお話を伺っていきたいと思います。
入学前に悩んでいたことはありましたか?
入学前に大きく悩んだことはありませんでした。
ダンスが好きな娘が思う存分ダンスを楽しめる3年間にしてあげたいと思っていたので、その夢がかなう学校であればよいと父親とも話をしていました。
あとはこの子が4人目の子だったので、末っ子だったので好きなことずっとやってきたし、やらせてあげても良いかなと思いました。
少しだけ考えたのは、地元からは誰も同じ通信制高校に行かなかったということくらいでしょうか。
学校でも友達は多かったのですが、ほぼ近隣の公立もしくは私立の全日制高校へ入学したのでそこだけは少し不安が残りました。
どのようなきっかけで通信制高校を知りましたか?
体験入学です。
娘がネットで調べて、こんな学校があるということを知り私たちも知ることになりました。
ただ、もらったのはダンスや他のアート系の授業が体験できるというのが書いてあるリーフレット。
内容もわからないし、私たちがネットに少し疎い年代ということもあったので、それならば体験入学で学校についても詳しく教えてもらおうと参加したのがきっかけです。
入学の決め手は何でしたか?
入学を決めた理由は、娘が行きたいと言ったから。
これまでも自分でやりたいことを決めてきて、ある程度は自分で責任もってやってきました。
高校についてもダンスができる学校を希望していたので、ダンスがやりたいならここで決めようと思いました。
当時は他に高校でダンスが学べる学校は少なかったという印象もあります。
ダンス部とかで活動している高校はありましたが、授業内でダンスが学べるという高校は近くにはここしかありませんでした。
通信制高校を選んでよかったことはありますか?
校則がきつすぎない点でしょうか。
娘は中学校時代でもオシャレや髪型などは意識が高かったので、学校の先生とちょこちょこぶつかることはありました。
都心とは離れた少し田舎の中学校だったこともあり、ちょっと目立つ存在だったのかもしれません。
通信制校には服装とか髪型とかのルールがないので、先輩を見て「私もこんな風になりたい」と目を輝かせていましたね。
あと、ダンスレッスンも夜までかかることがあり朝が弱かったので、通信制高校の授業に参加する時間が全日制高校よりもちょっとだけ遅いところも彼女にとっては良かった点だと思います。
通信制高校を選んで後悔はありますか?
同級生が少なかったことでしょうか。
都心部の全日制高校なら一学年に100名以上の同級がいますが、通信制高校に入学してくるのは100名未満。
さらにダンスコースととなるともっと少なく、中退してしまう子もいたので最終的には同学年でダンスコースだったのは3名だったと思います。
娘は先輩や後輩と仲が良かったし、コース間を超えて仲良くできる友達がいましたが、普通の高校に行っていればもっと多様な中で様々な価値観に出会えたのかなと思います。
通信制高校で味わえない経験もあったと思いますが、全日制高校で味わせてあげたかったこともあったなと思います。
親として気をつけたことはありますか?
信じること、ですね。
娘は小さいころからダンスを学び、将来はプロダンサーになりたいとずっと思っていました。
でも、狭き門だということは知っていたし数多いダンサーからオーディションや選考で選ばれることでも大変だということ。
さらに入ってからもライバルも多い環境の中で、どこかであきらめてしまうのではないかという心配もありました。
それでも、自分たちが信じる気持ちを怠ってしまったら、娘がちょっと道に迷ったら「もういいよ」って言ってしまっていたと思います。
娘が落ち込んだときにでも、彼女の夢を再確認し信じる気持ちを伝えることは気をつけていた学生時代だったと、今振り返って思います。
テーマパークダンサーに合格したときの心境は?
ただただ驚きました。
こんなことが本当にあるんだと。
信じてはいましたが、実際に合格するとビックリして、先生にも報告しましたよね。
娘の場合は、卒業後すぐにキャストに合格したわけではありませんでした。
高校卒業後はプロのチアダンサーとして活動しつつ、テーマパークダンサーのオーディションを受けその道に入りました。
娘が希望していた進路の一つでもあったので、親子で喜び涙したのを今でも覚えています。
キャストになるために必要なことはありましたか?
あくまで親目線での話になってしまいますが、ダンスのジャンルの幅はある程度必要になるのではないかと思いました。
娘には小さいころからバレエを習わせていました。
今の子たちはHIPHOPやストリートダンスが好きで始める子が多いと思いますが、ダンスの基本はやはりバレエだと思っています。
通信制高校で学ぶダンスには当時バレエはなく、HIPHOPやジャズなど多ジャンルを学んでいました。
どのダンスにも特徴があり、娘はバレエを基礎とした多ジャンルのダンスを吸収できたことは大きな経験になったかと思っています。
今後の人生において子供に期待することはありますか?
小さいことからやってきたダンスなので、人生においてもずっと続けてほしいとは思います。
キャストになれた経験や、味わった挫折などを次の夢見る中学生や高校生へダンス講師として伝えていってほしいと思います。
女性なので結婚や出産などライフイベントがあると思いますが、きっとこの子はダンスが大好きなので、好きなことを続けていってもらえたらそれだけで十分だと思います。
通信制高校を検討している子供の保護者へメッセージ
通信制高校は、多様な個性と多彩なコースがあり新しい形の高校だと娘を入学させて思いました。
これって普通の学校ならダメなのかなと思えることも、通信制高校では普通のことだったり、通信制高校とはいえすべてが自由ではないんだなと思うこともありました。
その中で、子供が将来この道に進みたいと強い気持ちを打ち明けた時、応援してあげられる存在なのも親の役目ではないでしょうか。
通信制高校に入学したからプロになれたのではないかもしれませんし、通信制高校でダンスを存分に学んだから今があるかもしれません。
こればかりは正解はないのかもしれませんが、子供が自分で決めた道に責任をもって学校にいやいやではなく自発的に3年間通ってくれたのはとても良いことだったと思います。
ぜひ、子供と親と一緒に将来について存分に話してみてください。
通信制高校の選び方が重要
通信制高校を卒業した生徒の保護者の話でもあったように、通信制高校は他の高校と違って仕組みが少し複雑。
専門的なコースとなると学費も各校で違うため選び方がポイントになってきます。
そのなかでも、複数の学校から検討することと必ず一度は説明会に行くことが重要です。
複数の通信制高校から比較する
通信制高校はこの少子化の中でも増加しており、あなたの住む近隣にも知らない学校がたくさんあります。
もし通信制高校に行きたいという希望があっても、自分のエリアにある複数の通信制高校を比較検討しましょう。
比較する理由は、仕組みや学費が違うからです。
同じ通信制高校でも、スクーリング日数やレポートの提出方法などが違います。
通学日数や専門分野の勉強だと教材費など、学校間で全く異なる学費になります。
なので、必ず複数の通信制高校の資料を見比べ、自分に合っていること、卒業まで通える学費であることを確認しましょう。
特にダンスコースなど専門的な勉強ができる通信制高校は多くないので、資料請求に便利な一括資料請求サイトを利用すると、個人情報などの入力で時間が掛からず便利です。
ズバット通信制高校比較だと、学校診断であなたに合った学校をサイトが提案してくれます。
このように、質問の中で学びたい分野を選択。
自身が住むエリアを選択すれば、近くでダンスコースのある通信制高校をピックアップしてくれます。
どのエリアに自分に合う学校があるのか?
学費やカリキュラムはどうなっているのか?
これらを知るためにも一括資料請求サイトを上手に利用しましょう。
\通信制高校を比較できる/
学校説明会に行き確認する
資料だけで進学する通信制高校を決めるのはあまりよくありません。
興味のある通信制高校には、必ず学校説明会に参加して学校の雰囲気を知ってください。
学校を決めるのは大きな決断です。
もし入学して「なんか違う…」となっても、すぐに変わることもできないのが学校です。
そのためには学校説明会で雰囲気を掴むこと、どんな先輩がいるのかをチェックしておくとギャップもなくおすすめです。
専門コースに入学したい場合は、体験入学がおすすめです。
実際に授業を担当している先生から、直接指導を受けることができるからです。
授業を手伝ってくれる在校生とも関われるため、入学後のイメージをグンと強くすることができます。
まとめ
通信制高校のダンスコースを卒業された生徒の保護者に、お話を伺うことができました。
Sさんのお母さんは、学校行事にもよく参加していただきいつも気さくにお話をして頂ける存在でした。
今回も改めて娘さんについての話が聞くことができて当時の担任としては嬉しい限りでした。
進路は、子どもの将来につながる大切な道だと私は考えています。
だからこそ、知識だけでなくこのような多くの体験談と共に、親子で将来を考えてほしいと願っています。
あなたのお子様の進路に、この体験談をぜひお役立てください。