通信制高校に入学、卒業した生徒や保護者の体験談を集めている当カテゴリー。
今回は、美容師免許を取得できる通信制高校の美容師養成コースを卒業したお子様の保護者にお話を伺いました。
息子が中学生から美容師になりたい、娘が高校辞めて美容師になりたい、と言われた親にリアルを伝える内容です。
体験談を語ってくださったのは、2017年に通信制高校を卒業した女の子の保護者Sさん。
私が通信制高校で働いていたころの卒業生の保護者様でしたので、深い話も聞けて良かったです。
- 2017年に通信制高校卒業した娘の親
- 娘は現役美容師
- 娘は中卒→通信制+美容専門Wスクール
保護者インタビュー
それではズバリSさんに詳しくお話を伺っていきたいと思います。
入学前に悩んでいたことはありましたか?
入学前に悩んでいたことは特にありませんでした。
娘は中学校も不登校とかではなく普通に行ってました。
このまま地元で入れる公立高校に行くか、私立の女子高に入れるのか旦那と話していたくらい。
通信制高校、という選択肢は当時から全くありませんでしたね。
どのようなきっかけで通信制高校を知りましたか?
中学校三年生のときの夏休み前に、学校から夏休みにいける体験入学や学校説明会のチラシを持って帰ってきました。
その中にあったのが、通信制高校。
その学校には声優とか音楽とか専門的なコースがあって、その中に美容師というのがあって。
娘が行ってみたい!というので夏休みを利用して体験入学へ行ったのが、通信制高校を知ったきっかけでした。
体験入学に行ってみると、学校というよりかは専門学校?のような雰囲気。
在校生たちもちょっと大人びてる子がいて、それに娘も憧れちゃって。
気づいたら夏休みで3回くらい体験入学に行ってましたね。
入学の決め手は何でしたか?
決め手は「美容師免許が取れること」でした。
中学からおしゃれに興味を持った娘がはじめて具体的に将来の目標を語ったのが、美容師でした。
ほら、保育園とかのお花屋さんとかパン屋さんとかじゃなく、思春期になってはじめて口にしたのが美容師だったので、素直に彼女の人生だし応援してあげたいなと思ったのが入学の決め手でした。
また、学校が駅から近かったことも良かったかな。
地元の高校よりは電車で行くので通学の不安はありましたが、駅から近いところにあったので安心できると思いました。
あとは、美容師になるために通信制高校と、美容専門学校の通信課程にも入学するダブルスクールという制度。
この仕組みを通信制高校の先生と美容専門学校の先生が熱心に話して下さったことです。
資料だけでは理解が難しいし2つの学校の仕組みを一気に理解するのは私には無理でした…。
体験入学後に説明を聞けたのと、美容専門学校への見学も行き対応が良かったので、ここなら大丈夫だと思って入学を決めました。
通信制高校を選んでよかったことはありますか?
娘が自発的になれたこと、です。
中学校までの娘はどちらかというとおとなしい性格でした。
通信制高校は公立高校ほど服装や髪型に制限がないので、それがよかったのかな。
個性を表現できるようになって、それを周りが認めてくれてから娘も積極的に発言したり行動するようになったのは、地元の高校に行っていたらおそらくこうはならなかったなと思っています。
もちろん、美容師に合格できたのは一番良かったこと。
なんのためにあの高い学費を払ったかと思うと、やっぱり美容師免許を取得するためなので、そこは彼女が頑張りましたよね。
合格した時と卒業式の日には、この学校を選んで良かったなと心から感じました。
通信制高校を選んで後悔はありますか?
これはどうしようもないのですが、学費ですね。
ダブルスクールとなるとやっぱり高い。
公立高校を卒業した後に美容戦も学校に行って、合計5年で美容師免許を取るよりもダブルスクールで3年。
安いとはわかっていても、1年間にかかる学費は「おぉ…」と思える金額でした。
そのぶん娘には「ちゃんと行きなさい」って言いすぎた時もあったかもしれません。
体調悪そうなときでも行くようにきつめに行った時もあったので、よく娘とはケンカした3年間だったなと思います。
親として気をつけたことはありますか?
通信制高校って、子供からしたら自由が多いと思います。
服装や髪型だけでなくアルバイトもOKだし思春期の子供にとって誘惑も多いなと感じました。
女の子だし危ない目にあってほしくないと思っていたので、門限とか外泊とか我が家のルールを守ってもらうことを約束させてました。
きっと子供だけであれば通信制高校でのルールに馴染みすぎてしまって、ルーズになっていたかもしれません。
やるときはやる!というメリハリをもつように娘と関わっていたと思います。
あとは、女子特有の人間関係ですね。
通信制高校の子は個性が強い子も多いので、周りでトラブルになっている子を見て娘も圧倒されることがありました。
学校であったことを聞ける環境にするよう心がけていたので、ちょっとした人間関係でのいざこざも親として娘をサポートできたのではないかと思います。
美容師免許に合格したときの心境は?
シンプルに、嬉しかったです。
中学校までの成績はオール3くらいだったので絶対に無理な資格だとは思っていませんでした。
でも、遊びたい高校生。
誘惑も多い高校生。
そんな中ダブルスクールで通信制高校の勉強と美容師になるためのスクーリングに行くのは結構大変だったと思います。
彼女が美容師になりたいと言った目標でしたが、体も強くない彼女なりによく頑張ったと思います。
何より泣いて合格を喜んでいた娘を見た時には自分も感動しました。
国家資格を18歳で持てるって自信つきますよね、私も周りにちょっと自慢してしまったくらいなので。
今後の人生において子供に期待することはありますか?
サロンはいくらでもあるし、美容師で働くのは大変なことだと思っています。
現に働いている今の方が仕事の大変さや愚痴など聞くことも多くなったし、大変な職業だと思っています。
でも、結婚しても子どもができても自分のペースで続けることができる手に職なのも美容師。
どんなライフステージにおいても、長い目で美容に携わってもらえればいいなと思っています。
通信制高校を検討している子供の保護者へメッセージをお願いします
美容師などやりたいことが決まっていて、その気持ちがゆるぎないのであれば美容師養成コースのある通信制高校は行かせてあげるべきだと思います。
最短距離で美容師になれるメリットがあるうえ、学費も安くできるのでおすすめです。
ただ、中途半端な夢だと感じたら行かせるべきではないと思います。
子どもと何度か話し合い、本当に美容師になりたいとい意思と、どうしたら美容師になれるのかを一緒に考え、それでも早く美容師免許が取りたいという意思が強ければ通信制高校の美容師養成コースという選択をするべきでしょう。
通信制高校の選び方が重要
通信制高校を卒業した生徒の保護者の話でもあったように、通信制高校は他の高校と違って仕組みが少し複雑。
専門的なコースとなると学費も各校で違うため選び方がポイントになってきます。
そのなかでも、複数の学校から検討することと必ず一度は説明会に行くことが重要です。
複数の通信制高校から比較する
通信制高校はこの少子化の中でも増加しており、あなたの住む近隣にも知らない学校がたくさんあります。
もし通信制高校に行きたいという希望があっても、自分のエリアにある複数の通信制高校を比較検討しましょう。
比較する理由は、仕組みや学費が違うからです。
同じ通信制高校でも、スクーリング日数やレポートの提出方法などが違います。
通学日数や専門分野の勉強だと教材費など、学校間で全く異なる学費になります。
なので、必ず複数の通信制高校の資料を見比べ、自分に合っていること、卒業まで通える学費であることを確認しましょう。
特に美容師養成コースなど専門的な勉強ができる通信制高校は提携している美容専門学校の学費なども併せて違いが大きいことが多いです。
資料請求に便利な一括資料請求サイトを利用すると、個人情報などの入力で時間が掛からず便利です。
ズバット通信制高校比較だと、学校診断であなたに合った学校をサイトが提案してくれます。
このように、質問の中で学びたい分野を選択。
自身が住むエリアを選択すれば、近くで美容師養成コースのある通信制高校をピックアップしてくれます。
どのエリアに自分に合う学校があるのか?
学費やカリキュラムはどうなっているのか?
これらを知るためにも一括資料請求サイトを上手に利用しましょう。
\通信制高校を比較できる/
学校説明会に行き確認する
資料だけで進学する通信制高校を決めるのはあまりよくありません。
興味のある通信制高校には、必ず学校説明会に参加して学校の雰囲気を知ってください。
学校を決めるのは大きな決断です。
もし入学して「なんか違う…」となっても、すぐに変わることもできないのが学校です。
そのためには学校説明会で雰囲気を掴むこと、どんな先輩がいるのかをチェックしておくとギャップもなくおすすめです。
専門コースに入学したい場合は、体験入学がおすすめです。
実際に授業を担当している先生から、直接指導を受けることができるからです。
授業を手伝ってくれる在校生とも関われるため、入学後のイメージをグンと強くすることができます。
まとめ
通信制高校の美容師養成コースを卒業された生徒の保護者にお話を伺うことができました。
Sさんとは、体験入学後の個別相談で私が担当したのがきっかけで、学校行事や進路相談など深く携わらせていただきました。
通信制高校は「高校中退して入る学校」「不登校がいく学校」というイメージをお持ちの方も多い中で、不登校じゃない中学校から通信制高校に入学するんだと思われた方も多いのではないでしょうか。
通信制高校は不登校生の学習サポート以外にも、普通の高校ではなかなかできない高い専門的知識を早くから身につけることができる側面もあります。
美容師養成コースはその一例で、早くから将来の目標が決まり本人の進みたい道をサポートできる環境であればいち早く夢に近づける学校でもあります。
この内容が、あなたのお子様の進路にぜひお役立てください。