将来はアニメ声優になって、憧れのアニメ業界で活躍したいと夢見ている中学生や高校生も多いと思います。
声優を目指し、一日でも早くプロデビューしたいと思っていることでしょう。
声優は資格がないとなれない職業ではありませんが、独学でプロになるのは困難です。
多くは声優養成所や専門学校を経て所属になれますが、高校という早い段階から声優を学べる通信制高校もあります。
そこで今回は、通信制高校声優養成コース卒業生にお話を聞きました。
一時は親から反対され、それでも家族の応援があり声優という夢を叶えた貴重な体験談です。
彼女のプロフィールは以下の通りです、Mさんよろしくお願いします。
- 20代(2012年に卒業)
- 在学中にプロダクション研究生へ
- 卒業後は所属
- 現在も声優・ナレーターとして活躍中
声優コースのある通信制高校を選んだ理由
アニメ声優になりたかった
私がこの通信制高校を選んだ理由は、中学校からアニメ声優に憧れていたからです。
幼いころからアニメは好きでしたが、中学生になってとある作品から好きになった声優さんのことを調べるようになりました。
好きな声優さんのことを知っていくうちに自分も同じ場所で共演したい、アニメでアフレコできる声優さんになりたいと思うようになりました。
はじめてのアフレコ体験で人生変わった
中3の夏休み、通信制高校の体験入学があったので声優コースに行ってみました。
声優は好きだったけど、何かをやってきたわけでもなく不安もありましたが先生が優しく教えてくれました。
初めて入るブース、初めて触るコンデンサーマイク、録音した自分の声の感じは今でも覚えています。
体験入学が終わって、学校を出た瞬間「私は絶対に声優になりたい」という決意をしましたね。
それほど中学生の私にとっては刺激の多い一日でしたw
早くからチャンスをつかみたかった
この通信制高校に入りたいと思ったのは高校の勉強半分、声優の勉強半分学べるところに魅力を感じたからです。
高校卒業してから声優専門学校に行くのが普通ですが、3年も早く学べる学校は近くにここしかない。
(近いとっても地元じゃなく県外で電車で1時間かかりましたが…)
しかもここなら、年に数回声優養成所のオーディションも受けることができる。
とにかく早くから声優になれるチャンスが欲しかったので、この学校に進学すると決めました。
中学校生活を振り返って
親からは猛反対された
通信制高校に行って声優を学びたいと親に伝えたのは、中3で体験入学が終わった秋ごろ。
めちゃくちゃ反対されましたね。
一番は「声優なんてなれるはずがない」という理由でした。
思春期でしたので私も反抗し、数日間口を聞きませんでした。
ありがたいことに兄妹がいたので、兄妹から親の反対する気持ちを聞きました。その時に言われたのが、こんな理由でした。
- 本気でなりたいのか
- なれなかったらどうなるのか
- 県外の学校に行かせるのが不安
人生設計を話したら親を説得できた
初めて本気でなりたい職業だと思った声優、絶対にあきらめたくない。
そう思った私は、親の不安をどうやったら取り除けるか考え人生設計を伝えようと考えました。
高校に行くなら3年間でやれること、その後もし養成所に入れたとしたらチャレンジするのは4年。
合計6年間の挑戦でダメでも大卒と同じ年になるので、地元に帰ってどういう関係の仕事をしたいなど…。
なるべく具体的に考えたことと、本気だと思ってもらえたことが親にも伝わったのかもしれません。
は自分で期限を区切って話せたことです。
親もいつまでも応援はできないと思ってただろうし、自分も期限を区切らなければダラダラしてたかもしれません。
本気だからこそ自分の将来を考え、理想だけでなく現実的なこともちゃんと考えたうえで話をすれば、親も理解してもらえるんだということを学びました。
応援してもらえたから積極的に行動した
何度か親と話し本気度が伝わり親を説得してから、両親とも私の夢を応援してくれるようになりました。
だからこそ、自分も積極的に行動していました。
アフレコ体験ができる通信制高校の体験入学には全部出席し、声優養成所の無料体験も行って情報はできるだけ収集するようにしました。
授業や体験に何度も参加したことで、先生から直接レクチャーを受けることもできたし、入学してからも意欲的な生徒だと思って講師の先生は気にかけてくれました。
どちらかというとそういう点では要領がいいタイプなのでw
通信制高校を選んで良かったこと
声優へ近道には間違いない
声優コースのある通信制高校だったので、声優になるカリキュラムで学べたことは選んで良かったと思います。
通信制高校での授業は、普通科目が3限+芸術科目が3限の6時間授業でした。
その3限はアフレコ練習だけじゃなくストレッチ運動や演技、発声練習など曜日ごとに違ったレッスンを受けることができました。
特別レッスンとして本物の声優さんに来てもらい『声優になるまで』を教えてもらったこともありました。
養成所のオーディションも学校で開催してくれたり、普通の高校ではありえない濃い高校生活をおくれたと思います。
好きなことに打ち込める時間ができた
高校在学中に声優養成所のオーディションに合格し研究生になった私は、養成所のレッスンやオーディション活動も多忙になりました。
通信制高校を卒業するには、レポートとスクーリングと単位認定試験で合格することなので、通学スタイルを選択できる点が良かったです。
期限を決めて声優に挑戦したいと思っていた私には、時間を有効活用できたのは通信制高校の幅広い学習スタイルがあったからだと思います。
声優好きな友達が増えた
中学の友達にも声優好きな子はいたけど、学校のクラスメイトは声優コースに入学するだけあってほぼ100%声優好きな子がいました。
県外から通っていましたが同じく遠方から通ってくる子もいたし、同じ趣味や共通の話題もあるので学校生活はおかげさまで非常に楽しかったです。
嫌なことや嫌いな先生もいたけど、一緒に頑張る仲間がいたから続けることができたと思います。
通信制高校を選んで後悔したこと
全員が声優になりたいわけではなかった
声優コースの通信制高校に入ったら、私みたいに絶対に声優になりたいと思う子が入学してくると思っていましたが、そうじゃない子もたくさんいました。
人前で話すのが苦手な子、実は裏方が好きだった子、ただ声優さんが好きだった子。
自分とは目標が違う子に嫌悪感を持ったり、反対に流されて楽なほうに行きそうになったこともありました。
今思えば学校だからいろんな個性の集まりだと理解できますが、当時は声優になりたい人がなんで来るの?っていう気持ちがあったのも事実です。
進路は用意してくれない
声優コースに入ったからといって、学校は声優への道を用意してません。
もちろん声優になるための専門的な授業もあり、オーディションも定期開催してくれました。
でも、自分の入りたい養成所のオーディションがなかったり、正直これやって声優になれるの?という授業もありました。
普通の高校でいえば、進路ガイダンスもあると思いますが、通信制高校は卒業資格を取りたいという子もいるので、積極的な進路指導はしてくれませんでした。
ある程度、自分で進路を切り開くんだという志がないと、普通の高校に行ってる子より卒業後の差ができちゃうかもしれません。
自発的な行動を求められる通信制高校
通信制高校は、普通の高校以上に自発的な行動を求められる面もあります。
特に、学習面と進路はすべての生徒をサポートしきれていないのが現状です。
また、資格があってプロになれるわけではない声優業界では進路サポートが難しいのも課題のひとつです。
ただ、学校も進路ノウハウが整えば、独自の進路先や声優を学べる専門学校への指定校推薦枠ができるなど、進路も充実するはずです。
今はプロになる以外の道も含めた、進路指導に力を入れている通信制高校もあります。
今後において、通信制高校の進路サポートが手厚くなるのは間違いありません。
声優を学べる通信制高校
声優について学べる通信制高校に興味を持っても、自分の住んでいるエリアにあるかわかりません。
そんな時は、通信制高校の一括資料請求サイトを使うと便利です。
例えばズバット通信制高校比較だと、学校診断であなたに合った学校をサイトが提案してくれます。
このように、質問の中で学びたい分野を選択します。
その後、自身が住むエリアを選択すれば、近くで声優養成コースのある通信制高校をピックアップしてくれます。
おすすめなのは、複数の資料を請求することです。
声優コースがあるといっても、しっかりとしたスタジオを持っている学校と、施設の片隅でお遊び程度にやっている学校もあります。
どのエリアに自分に合う学校があるのか?
学費やカリキュラムはどうなっているのか?
これらを知るためにも一括資料請求サイトを上手に利用しましょう。
\ダンスコースの学校を比較できる/
結論
今回は、通信制高校声優コースのOB生の体験談を紹介しました。
現在は声優養成所の所属としてゲーム声優や、TVのナレーションなど実績を積むなど活躍の場を広げています。
高校時代から要領よく、ステップアップしていく子でしたが、現在も活躍していることを嬉しく思いました。
声優を学ぶ通信制高校へ進学には、親の気持ちへの理解も必要です。
『声優になりたいけど親に言えない』という記事では、声優を目指したいけど親に言えない時の対処法ををお伝えしています。
ぜひ、合わせてご覧ください。