通信制高校に入学、卒業した生徒や保護者の体験談を集めている当カテゴリー。
今回は、通信制高校の声優コースを卒業したお子様の保護者にお話を伺いました。
息子がアニメ声優になりたい、娘が高校辞めて声優を学びたい、と言われた親にリアルを伝える内容です。
体験談を語ってくださったのは2020年に通信制高校を卒業後、声優専門学校に入り2023年に声優プロダクションAに研究生合格したOさんのお母さん。
当時のことを振り返りながら話も聞くことができました。
- 2020年に通信制高校卒業した男の子の親
- 声優専門学校へ進学
- 2023年から声優プロダクション研究生合格
保護者インタビュー
それではズバリOさんに詳しくお話を伺っていきたいと思います。
入学前に悩んでいたことはありましたか?
通信制高校に入学する前に、学校で悩んでいたことがありました。
私が色々ありシングルマザーになり関西へ引っ越すことになったのをきっかけに、息子は中学校でいじめられるようになってしまったのです。
環境の変化についていけなかったのもあったかと思いますが、息子はいじめのせいでふさぎがちに。
自分も生活することで精いっぱいになってしまい、なかなか親子の時間も取ることができませんでした。
親として願うのは、学校には行ってほしい。
学校に行かなくてもいいという親御さんもいると思いますが、引っ越す前は友達もいて楽しそうに学校に行く息子の姿を見ていました。
なので、高校という新しい環境になったらまた元気に学校に行ってほしいと思っていました。
どのようなきっかけで通信制高校を知りましたか?
インターネットです。
高校入学するタイミングで地元に戻れそうでしたので、中学校の先生も(不登校ということもあり)進路に対しては積極的に考えてもらえませんでした。
なので自分で学校を調べていくうちに、通信制高校というものがあり高校の卒業資格が取れる学校があるということを知りました。
学校の先生に進路相談したら、この学校しか高卒資格取れないと言われたのでこの学校に決めました。
中学校の先生は通信制高校の情報に疎いことがあります。この学校しか高卒資格が取れないということはなく、通信制高校であれば全日制高校と同じ高卒資格を取得できます。この辺りは通信制高校の仕組みで詳しく解説していますので、一緒にご覧頂くとより理解できます。
入学の決め手は何でしたか?
入学を決めた理由は、息子が声優に興味があって声優の勉強と高校の勉強ができる高校に行きたいと言ったから。
私も結婚するまでは歌手になる夢を追い続けていました。
高卒後に上京し、アルバイトしながら歌手デビューすることもできました。
しかしデビューはできたものの、現実世界は厳しく活動を終えました。
なので、息子が同じような芸能に挑戦したいと言われた時にも素直に応援したい、息子が前を向いて学校にも行きたいと言ってくれて嬉しかったです。
通信制高校ってどうなんだろうと思いましたが、学校説明会にも行って説明を聞いて理解できたので、ここで新たなチャレンジをしてほしいと思いました。
通信制高校を選んでよかったことはありますか?
中学時代は不登校を経験し昼夜逆転の生活をしていたので、自分のペースで通える点には安心しました。
この学校は通信制高校+サポート校でしたので、サポート校の授業をお休みしても単位には関係なかったので息子も安心して入学しました。
実際に授業が始まれば、不登校前のように毎日通学できました。
毎日楽しく通学できたのも、普通の学校とは違って声優のことを学べるという意欲が通学意欲を高めてくれたのかもしれません。
同じ趣味や声優のことを好きな友達ができたことも、彼の中では自信になったと思います。
入学してから1年くらいで、ちょっとしたきっかけでも子供って変わるんだなということを学びました。
通信制高校を選んで後悔はありますか?
学費ですね。
サポート校へ毎日通学となると費用もかかってしまうもので、わかってはいたものの毎年の学費時期になると落ち込みました。
だから子供にも無駄なく吸収してほしいと、ちゃんと授業に行きなさいとぶつかったこともありました。
息子は夢を諦めるようなことは一度も言わなかったので、彼なりに頑張っていたと思います。
私も後悔してほしくなかったので、学校で開催される声優養成所のオーディションや特別授業にも積極的に参加するように言った甲斐もあり、学費分しっかり学んでくれたと思います。
親として気をつけたことはありますか?
私から夢を諦めさせるようなことは言わないようにはしていました。
自分が歌手を目指していたとき、親からは反対されたのでその時の辛い気持ちを子供にはさせたくないと思っていました。
でも、自分はデビューできたけど甘い世界ではなかったという現実を知っているだけあって、頑張っても報われない世界もあるんだということを言いたくなそうなときもありました。
なので、出来る限り子供のやっていることは応援しようと思って関わっていました。
今日できたことを褒め、イベントや発表会があれば積極的に参加し、上達したなと思うことを常に伝えて、いつでも家族は応援しているよというメッセージは常に発信するようにしていました。
声優プロダクションに合格したときの心境は?
うちの子は、通信制高校を卒業してから声優専門学校に入学しました。
専門学校に入ると、より周りから刺激を受け声優になりたいという気持ちを強く感じるようになりました。
授業だけでなく、声優養成所のオーディションも積極的に受けるようになり、卒業と同時に声優プロダクションの研究生として合格することができました。
合格した時は驚きましたが、あれだけ本気で夢に向かって努力してきたことも知っていたので安心感の方が強かったように思います。
声優になるために必要なことはありましたか?
息子は通信制高校+専門学校で5年間声優の勉強をしてきました。
やはり学校に行って専門的な知識や技術を学ぶという点では声優になる近道だとは思います。
でも一番は、チャレンジできるステージと仲間だと私は思います。
個人で声優になりたいと思っても、オーディションを受けるくらいしかおそらくできません。
学校ではオーディションの情報も、声優養成所の情報も入ってくるので、圧倒的な情報量に差が出ます。
そして、一緒に夢へ向かう仲間がいるのも大きかったです。
一人だと諦めかけてしまうことも、仲間から刺激を受けて立ち直って頑張れることも、息子の場合はあったなと何度も感じました。
今後の人生において子供に期待することはありますか?
息子は所属になってアニメ声優になりたいと言っていますが、私はメディアの世界でいろいろな経験をしてくれたらいいなと思っています。
芸能の世界って多彩な人もいれば地道な人もいる。
スポットライトを浴びて活躍する人もいれば、スポットライトを当てる裏方の人もいます。
メディアの世界はとても面白かったので、そういった刺激のある世界で仕事をしてくれたらいいなと思っています。
もちろん有名声優になってくれたらいいですが、子供が好きなことで生きてくれれば何も言うことはありませんね。
通信制高校を検討している子供の保護者へメッセージ
いじめを受けた子でも、不登校の子でも、通信制高校は変われるチャンスがある学校だと思います。
私の息子もいじめきっかけで学校が大嫌いになりましたが、声優きっかけで学校が大好きになりました。
私もこれまで何度か転職してきましたが、会社でも馴染めなければ転職するのに、学校はなぜか我慢しがちです。
それより一度しかない高校生活なら自分が楽しいと思える場所に転校してみるのもアリだと思います。
我が家はそれで変われましたから。声優になる絶対の近道ではないでしょうが、子供が元気に学校に行ってくれるきっかけとしては、コンセプトがある通信制高校も選択余地はあると思います。
通信制高校の選び方が重要
通信制高校を卒業した生徒の保護者の話でもあったように、通信制高校は他の高校と違って仕組みが少し複雑。
専門的なコースとなると学費も各校で違うため選び方がポイントになってきます。
そのなかでも、複数の学校から検討することと必ず一度は説明会に行くことが重要です。
複数の通信制高校から比較する
通信制高校はこの少子化の中でも増加しており、あなたの住む近隣にも知らない学校がたくさんあります。
もし通信制高校に行きたいという希望があっても、自分のエリアにある複数の通信制高校を比較検討しましょう。
比較する理由は、仕組みや学費が違うからです。
同じ通信制高校でも、スクーリング日数やレポートの提出方法などが違います。
通学日数や専門分野の勉強だと教材費など、学校間で全く異なる学費になります。
なので、必ず複数の通信制高校の資料を見比べ、自分に合っていること、卒業まで通える学費であることを確認しましょう。
特に声優養成コースなど専門的な勉強ができる通信制高校は多くないので、資料請求に便利な一括資料請求サイトを利用すると、個人情報などの入力で時間が掛からず便利です。
ズバット通信制高校比較だと、学校診断であなたに合った学校をサイトが提案してくれます。
このように、質問の中で学びたい分野を選択。
自身が住むエリアを選択すれば、近くで声優養成コースのある通信制高校をピックアップしてくれます。
どのエリアに自分に合う学校があるのか?
学費やカリキュラムはどうなっているのか?
これらを知るためにも一括資料請求サイトを上手に利用しましょう。
\通信制高校を比較できる/
学校説明会に行き確認する
資料だけで進学する通信制高校を決めるのはあまりよくありません。
興味のある通信制高校には、必ず学校説明会に参加して学校の雰囲気を知ってください。
学校を決めるのは大きな決断です。
もし入学して「なんか違う…」となっても、すぐに変わることもできないのが学校です。
そのためには学校説明会で雰囲気を掴むこと、どんな先輩がいるのかをチェックしておくとギャップもなくおすすめです。
専門コースに入学したい場合は、体験入学がおすすめです。
実際に授業を担当している先生から、直接指導を受けることができるからです。
授業を手伝ってくれる在校生とも関われるため、入学後のイメージをグンと強くすることができます。
まとめ
通信制高校の声優コースを卒業された生徒の保護者に、お話を伺うことができました。
Oさんのお母さんは様々な経験をされてきたにもかかわらず、気さくにお話しして下さるとても良い方でした。
卒業後は声優専門学校に進学したことは知っていましたが、まさか声優プロダクションに合格していたとは知らず一緒に喜びを分かち合いました。
進路は、子どもの将来につながる大切な道だと私は考えています。
だからこそ、知識だけでなくこのような多くの体験談と共に、親子で将来を考えてほしいと願っています。
あなたのお子様の進路に、この体験談をぜひお役立てください。